「俯仰天地に愧じず」の精神が生き続ける出光興産

百田尚樹が海賊と呼んだ出光佐三。出光興産の創業者である。
その出光興産が昭和シェル石油との合併問題で、経営陣と創業家との間でもめにもめている。
もめている原因は、昭和シェル石油第2位の株主が、現在、イランと対立しているサウジアラビアの国有企業「サウジアラムコ」だからだという。

創業家は『サウジとイランの対立激化の渦中に、サウジアラムコの系列の企業となることは適切でない』と主張している。

出光興産は石油輸出国であるイランとは特別な関係にある。

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明治44年に創業した出光興産は、終戦後、事業資産のほとんどを失い、残った従業員全員で畑違いの様々な事業を再開した。
社史には『ラジオの修理販売、印刷、農業、漁業、醤油・食酢の製造』など、本業であった石油関連事業とはほど遠い事業ばかりであったという。

そして昭和28年、有名な「日章丸事件」が起きる。起きた・・・というよりは、起こしたというべきだろう。
この事件によって出光興産とイランとの密接な関係は3年ほど続いた。

イギリスに石油資源を牛耳られていたイランにとって、出光興産は救世主であったし、出光興産にとってもこの事件は事業再建の礎となったのだ。

出光興産と昭和シェル石油との合併話しは、石油業界再編を進めたい政府の主導によるものだった。
それに『待った!』をかけたのが創業家である。

出光佐三譲りの『サムライ魂』の片りんを見ることができる。

定時株主総会にて、僅差で経営陣の再任が決まったが、合併計画の承認は極めて難しい局面になっている。
そして創業家側が打った奇策は功を奏するのか。
そして、この状況を佐三氏はどんな思いで見ているのだろう。

ある調査によると『出光社員の65%が合併に賛成』しているというが、日本型経営企業と欧米型企業、社員にとって働きやすい職場はどちらなのだろう?

【出光興産】 出光佐三が日本人に残した言葉・名言集 | 海賊と呼ばれた男

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[追記]
2016.10.13
出光と昭和シェルの来年4月の合併は延期と発表された。

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