新電力会社を選ぶのはまだ早い~2020年になったら考える電力会社

電力自由化により新しく参入した電力会社がPR活動を始めた。管理人の自宅にも広告チラシがポストインされていた。
現在、電力を供給している大手との料金比較を記載して、早々と切替の契約を勝ち取ろうとしているようだが、電気料金がやすくなっても月に数百円というところが多い。果たして電力会社を変えることに本当にメリットはあるのだろうか。

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電力供給に関するしくみが今春から大きく変わるわけだが、実はもう一つ大きく変わる時期がやがてやってくる。それは2020年に予定されている「発送電分離」である。

つまり、発電会社と送配電会社を分離するというわけだ。

例えば、東京電力の場合は発電事業をやっている現在の東京電力以外に、2020年には東京送電(仮称)とかいう会社ができるわけである。
発電会社は発電だけを行い、作った電気は送配電会社が需要者へ届けることになる。

今春から始まる電力自由化では、電力を作る発電会社はたくさんあるが、送配電は既存の大手電力会社の電線網を借りることになる。
借りる契約は大手電力と新電力会社との間で締結されるので、消費者には関係ないことのなのだが、ひとたび停電が起こると、消費者にとっては大変なことになる。

工場の電力は止まり明日までに納品しなければならない部品の製造ができない
腎臓透析患者がたくさん待っているのに非常用の自家発電装置では対応出来そうもない
スーパーマーケットに集まるたくさんの買い物客はレジがストップして支払いができない

こんな光景があちこちで起こり、中には損害を蒙り電力会社に損害賠償を請求するユーザーも出てくる。

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さてここで問題が出てくるのだ。
損害賠償を請求するのは電力会社に対してだが、停電の原因は電力会社であれば、話はややこしくない。
しかし、ほとんどの停電の原因は送電線のトラブルなのである。

損害を発生させた原因が電力会社ではなく送電会社となる。
現在は発電も送電も大手電力会社だが、新規電力会社に切替えると、送電会社との直接契約はなくなり、発電会社との契約だけになってしまうのだ。

損害賠償は責任が発生するから賠償するのであって、消費者とは直接契約をしていない送電会社が、簡単に賠償に応じてくれるという法的責任は担保されていないことになる。

もう少し話を具体的にすると

  • 新しく出来た「まごころ電力(仮称)」と契約をした消費者が停電によって損害を受けた
  • 停電の原因はクレーン車がクレーンを上げたまま走行し、東京電力の電線を切断したからだ

東京電力はクレーン車を運転していた会社に損害賠償を請求するが、電線の修繕代だけである。
電線の切断による停電によって損害を受けた消費者の中には、電力契約をしていた人としていない人がいる。
東京電力は、電力契約をしていた人の損害を合わせて賠償請求することはこれまでもあったことだが、電力契約をしていない人の分まで賠償請求をしてくれるかどうかは分からないということだ。

老婆心なのかも知れないが、送電会社と直接「送電契約」を締結できるようになるまでは、安易に新電力会社との契約は控えた方がよいのでは・・・・・などと、最近考えている。

新電力EXPO2016 -東京電力の法人向けサービスのプレゼンテーション

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