犯罪になりかねない散骨という葬送の方法

我が国は人口減社会に突入しており、いろんな社会的な現象が見られるようになった。
最近、たびたびテレビや新聞でも取り上げられる「墓じまい」についても、少子化の影響で子孫が絶えることが予想される今日、クローズアップされるようになったテーマである。

我が家も最近になって納骨堂への引っ越しを考えるようになった。
やはり、将来的に無縁墓となることへの素朴な不安があるからである。
では、納骨堂になったからと言って安心かというと、あまり事情は変わらないように思うが、少なくとも無縁墓とはイメージがだいぶ違う。

さて、今日は「お墓」について考えてみる。

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現在、我々が経験する葬儀や埋葬などの風習や方法などは、概ね江戸時代に形作られたものらしい。
奈良時代までは、一般庶民が亡くなった場合、遺体は川原や道端に遺棄されるケースもあったということだ。
火葬によって丁寧に弔われるのは、それなりの階級にあった人に限られるようである。

奈良時代以降も、平安時代から鎌倉、室町、そして戦国時代と、日本では内戦状態がつづいており、200年以上もの長い平和な時代が訪れるまでは、一般庶民にまで行きわたるような文化は生まれなかった。

江戸時代になって、死者の弔いや先祖の供養など、仏教との関わりの中で形成されたものに、法的な根拠をもたせるため墓地埋葬法が整備され現在に至っている。

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墓地埋葬法では、現在、流行のきらいがある「散骨」についての定めは無い。当然である、この法律は明治時代の法律を少し改正して昭和23年に交付した法律である。
当時は、散骨といった葬送の形式など想定はしていない。

墓地埋葬法及び関連法規では次のような定めがある。

  • 埋葬とは遺体を土中に葬ることだが、ほとんどの自治体では土葬を禁じているので、火葬したうえで焼骨を土に葬ったり、墓の中や納骨堂に収蔵する。
  • 墓を立てる墓地や納骨堂は都道府県知事の許可を受けなければならないので、勝手に個人がそのような施設を作ることは出来ない。
  • 火葬や埋葬する時は市町村長の許可が必要である。

つまり、市町村長の許可を受けて火葬し、遺骨は許可を受けた墓地に立てられた墓や、許可を受けた納骨堂に収蔵することが法律的に決まっている。

話題になっている「墓じまい」は改葬といい、これも市町村長の許可が必要である。

では「散骨」についてはどうなっているかというと、先ほども書いたように墓地埋葬法にはまったく書かれていない。
そして20年以上前に、法務省が散骨に対し見解を明らかにしているのだが、その見解とは「葬送のための祭祀で、節度をもって行われる限り問題はない」というものだそうだ。

また、当時の厚生省も墓地埋葬法と散骨の関係について「墓地埋葬法は遺灰を海や山に撒く葬法は想定しておらず 法の対象外である」との見解を明らかにした。

これらの行政府の見解によりあたかも合法であるような解釈にもとづき、「散骨」が流行化しているのである。

しかし、ここに問題があった。
厚生省が“対象外”としたのは遺灰であって遺骨ではない。
散骨はどんなに細かな粒子にしたとしても遺骨であって、遺灰では無い。

安易に散骨をしようとすると、刑事告訴されることもある。
決してエンディングノートなどで「散骨してほしい」などとは書かない方がよいだろう。

散骨に関しては
Yahoo!知恵袋の「散骨すると捕まりますか」がたいへん参考になった。

後悔しない「散骨」①法律違反にならないために

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