建設業の人材不足が原因と言える事故が続く

博多駅前で大きな陥没事故があった。
高度成長期を支えた日本の建設業界に今、何が起きているのだろう。

今年4月、神戸市の新名神高速道路の工事現場で、1,350トンもの重さのある橋桁が落下した。
原因は仮説設備である「ベント支柱」の地盤が沈下して、橋桁に傾きが生じたことのようだが、現場にいた作業員は事故がおこる6時間前には、ベント支柱の傾きに気付いていたという。にもかかわらず作業を続行したという。

リスク管理というか危険予知能力というか、もっと言えば想像力の欠如としかいいようのない事故であった。

「絶対に大丈夫」という言葉が通用しないのが世の中だ。特に自然と人間を相手にして現場で作業を行う建設業では、決して使ってはいけない言葉だし、思ってもいけないことだ。

それが何故、そのような錯覚にも似た判断ミスをしてしまうのか。
原因のひとつに「業界の人材不足」があるのではないかと思う。

スポンサードリンク

日本は過去20年、建設業界にとって冬の時代が続いていた。
2011年以降、被災地の復興やオリンピック需要により息を吹き返したかに見えるが、公共投資が大幅減額となった地方の建設業界の疲弊した様は惨めなものである。

そのような産業に優秀な若者が集まってくることは無い。

20年もの長きに渡って人材の供給を停止したことが、業界の技術レベルを押し下げることになる。経験値が少なく想像力に乏しい技術者は、その先にある危険を察知することはできない。

今回の事故は、業界全体の問題と捉えなければならないのではないだろうか。

スポンサードリンク

『コンクリートよりも人に』などと言っていた政党があったが、国土の根幹ともいえるインフラを維持する建設業を育てていくことを考えておかないと、将来、もっと深刻な事故が全国あちこちで起こる可能性もある。

人材の劣化は様々な分野で起きている現象だ。
劣化が激しい分野と言えばまず上げられるのが、国会議員や地方議会議員だ。次は教師・教員というところか、その他、経済界でも公官庁でも『申し訳ありません』と謝罪する場面を映し出すニュースを頻繁に見るようになった。

『とりあえず謝っておけば・・・』という感覚なのか、それとも謝罪しなければならないほど組織に問題があるのか、劣化が激しいことに愕然とすることが多い。

神戸市北区橋桁落下事故

スポンサードリンク

このページの先頭へ